かめかわいい

これはミシシッピニオイガメのお世話記録です。たまに他のいきものも登場予定。

かめこの話(その7・いよいよ様子がおかしい)

8/12(金)

夜、仕事から遅く帰り、今日は大丈夫かな?と暫く見ていると、いきむような素振りをし始めました。そして、お尻の穴(総排出口)から赤い鮮血が水に溶けながらユラ〜っと出ているのです。

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血はすぐに止まったものの、またいきんでいます。すると、総排出口が見たこともない大きさ(4〜5mm程)に広がって、中に赤い何かが見えるのです。

内臓が出てきちゃうんじゃないか、と本当に焦りました。

広がってはすぼまるのを3、4回繰り返してから、何事もなかったように乾燥エビのガマルスを食べていたかめこでしたが、翌朝すぐに病院に電話をかけ事情を話すと、夜なら空きがあるということで予約を入れてもらえました。

 

8/13(土)

朝から静かに過ごさせていましたが、午後になって、前の晩と同じようにまたいきんで出血しました。

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たまたま見ている時に2回出血しただけで、本当は見ていないうちに、こんなふうになっていたのかもしれません。

 

そして夕方支度をしてまた病院へ。先生はすぐさま血液検査をしますと言い、かめこはまた奥の部屋へ。遠くから見るとどうやら採血も足の付け根からしているようでした。

採血の間に、お尻の穴から赤いものがまた見えたそうで、その後総排出口にコルポスコープのような拡大鏡を入れて、中を見てくれました。

 

かめこ、血を抜かれてさらにお尻に何か突っ込まれて痛い思いさせてごめんねとしか、心の中で言えませんでした。

血液を遠心分離機にかけ、待つこと10分…20分くらい経っていたかもしれません。その間に、総排出口の中に見えていたものが何かを説明してもらいました。

おそらく赤いものは陰核で、ホルモンの影響を受けて気になるのか、足の爪で引っ掻いたり何かして、傷がつき出血したのでしょうということでした。

確かに少し前から後ろ足で尻尾をしごくような行動をしていました。それで傷ついてしまったのかもしれない…

 

暫くして先生は血液検査の結果に何かをメモし、説明してくれました。

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UA つまり尿酸値が、通常のミズガメの10倍も高い数値の10.6になっていました。人間と同じで、通風を引き起こし、炎症が出るレベルです。

尿酸値は陸上で過ごすことの多いリクガメが注意するべき値らしいのですが、水棲傾向が殊更に強いニオイガメではこれほど高くなることはそうそうないこと。

水から出していると言ってもたかだか水換えの間だけで、エサも極端に嗜好性のあるものばかりを与えていないのに、理由が見つからない。強いて言えば、卵胞のこともあるからホルモンの関係でこうなってしまっているのかもしれないし、実は生まれつき腎臓が良くなくてここにきてバッと上がったのかもしれない。断定はできないけれども、色々な要因が絡んで今この数値が出ている以上は、とにかく早急に下げる処置をしなくてはいけないと言われました。

尿酸値が下がらないままだとどうなるのですか?と怖いけれども分かりきったことを聞いてしまいました。先生の答えはやはり死んでしまうということでした。

 

尿酸値を下げる薬を経口投与するよう出してもらいました。飲ませられそうですか?と先生。持ち上げた時に威嚇して口を開けるので、その隙を狙って飲ませてみます、と答えました。

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粉薬ですが、人間の薬よりはるかに少ない量です。これが2週間分、14包でした。

1包全部を飲ませられない日があっても大丈夫です、少しでも口に入ったらよいので。口に入ったら15分くらいは水に戻さず乾いたところに置いてください。そうすると唾液と一緒に飲み込みますから。でももしどうしても飲まなかったら、入院して飲ませて様子を見ることもできるので、とのことでした。

最後に抗生剤の注射を右肩に打たれたかめこ、一瞬身を強張らせて、かわいそうに。いっそ先生に預けて継続して見てもらった方が良いのかもしれませんが、家に連れて帰りました。

 

この日のお会計は、血液検査と注射、それから薬代で6,588円でした。

かめこが快方に向かうためには多少の出費も厭わない気持ちでしたが、もしこのまま良くならなくて、入院や最悪開腹手術になったら、どのくらいかかるんだろうという現実的な不安もあったのが正直なところです。

 

夜、「カメ 尿酸値 腎不全」「カメ 卵胞鬱滞」等のキーワードでインターネット検索ばかりしました。

腎臓を悪くするのはやはりリクガメが多く、経過を綴ったブログを読むと最終的に助からなかったケースが多くあり、絶望的な気分でした。

どうしてこんな数値になってしまったのか、もっともっと早く気付いてあげればよかった、何かある前に健康診断の意味で先生に診てもらうべきだったと後悔しかありませんでした。

カメはどんないきものよりも我慢強く、声を出して鳴いたり表情が分かりやすくあるわけではないので、何かおかしいと飼い主が気付いた時にはもうかなり症状が進んでいるのです。

 

それでも、先生の仰ることとかめこの底力を信じて、出された薬をとにかく飲ませなければという一心でした。

ただ、この日は病院で色々なことをされ、さすがにかめこにこれ以上嫌な思いをさせたくなく、夜は静かに過ごさせました。